“タイの国の守護と繁栄を祈念するエメラルド仏を安置し、豪華な建築美と王室の伝統が息づく歴史的聖地です。”
ワット・プラシーラッタナサッタダラム(Temple of Emerald Buddha)は、1784年にラーマ1世によって建立されました。この寺院はエメラルド仏を安置するために特別に建てられ、タイ王国の守護神として深く信仰されています。バンコク王宮の敷地内に位置し、タイの宗教芸術と王室儀式の中心地です。
中心建物であるウボソットには、縦約66センチの翡翠(厳密には緑色の玉石)でできたエメラルド仏が祀られています。仏像は北タイのランナー様式の瞑想姿勢で彫刻されており、タイ国王だけが触れることを許されています。国王は年に三回(夏・雨季・冬)に衣装を替える儀式を行い、国の繁栄と平和を祈願します。
伝説によると、この仏像はインド起源であり、約二千年以上の歴史を持つとされます。15世紀にカンボジアで発見され、16世紀にはラオスを経てビエンチャンで215年間祀られた後、18世紀にタイに移されました。ナガセナという古代の聖者の予言により、エメラルド仏は居る国に繁栄をもたらすと信じられ、タイでは国の守護神として非常に崇敬されています。
この寺院の建築は4層屋根の豪華な造りで、ガラスモザイクと金箔で装飾され、周囲の回廊は色鮮やかな柱で囲まれています。入り口にはクメール様式の銅製の十二頭の獅子像が守護しています。エメラルド仏を収める本堂は精巧な彫刻と宝石で飾られ、王室の衣装をまとった仏像は長い伝統を今に伝えます。
第二次世界大戦中には、プィブンソンクラム首相がこの寺院の神聖な前で日本との同盟条約に調印するなど、歴史的にも重要な場所です。
訪れる人は寺院の荘厳な美とタイの歴史文化を肌で感じることができ、王宮の見学と合わせてバンコクの魅力を満喫できます。
行き方
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バス路線:1, 3, 6, 15, 19, 25, 30, 32, 33, 39, 43, 44, 47, 53, 59, 60, 64, 65, 70, 80, 82, 91, 123, 201, 203
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エアコンバス路線:ปอ.1, 6, 7, 8, 39, 44
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ボート:ター・チャーン(Tha Chang)桟橋で下船後、徒歩約350メートル、ウィセーチャイシー門から入場
旅行のヒント
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混雑を避けるために早朝訪問をおすすめします
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肩や膝を覆う服装で参拝マナーを守りましょう
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本堂内は撮影禁止です
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繁忙期は事前にチケットを購入してください
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王宮とセットで見学するとより深く楽しめます
入場料
- 外国人:500バーツ/人
- タイ国民:無料(ID提示必要)
営業時間
- 毎日8:30~11:30、13:00~15:30
- 15:00までに入場することを推奨します