“黄金色のアーリントン・ロウ、静かなコルン川、そして伝統的なイギリスの田園の魅力が詰まった村。”
バイブリー村(Bibury Village)は、イングランド南西部のグロスターシャー州コッツウォルズ地区に位置し、リバー・コルン(River Coln)が穏やかに流れる美しい村です。蜂蜜色の石で建てられた家々が並ぶこの地は、イギリスの田園風景の象徴として世界中の観光客に愛されています。
19世紀の詩人でありデザイナーの ウィリアム・モリス(William Morris) は、ここを「イングランドで最も美しい村」と称賛しました。その言葉通り、バイブリーは何世紀もの時を経ても変わらぬ美しさを保ち、写真家や画家たちにインスピレーションを与え続けています。
アーリントン・ロウ (Arlington Row)
村の象徴とも言えるアーリントン・ロウは、14世紀に建てられた修道院の羊毛倉庫を17世紀に改築した織工の家々です。蜂蜜色の石造りの家が14軒並び、現在は ナショナル・トラスト(National Trust) によって保護されています。イギリスのパスポート内表紙にも描かれており、国内で最も多く撮影される風景の一つです。
リバー・コルンとラック・アイル (River Coln & Rack Isle)
村を流れるリバー・コルンは、バイブリーの魅力をより一層引き立てています。隣接するラック・アイル(Rack Isle)は、かつて洗った羊毛を干していた湿地帯で、現在はナショナル・トラストによって保護された野生動物の生息地となっています。
バイブリー・トラウト・ファーム (Bibury Trout Farm)
1902年に創設されたイギリス最古級のマス養殖場。観光客はマスの飼育を見学したり、釣り体験をしたり、新鮮な魚を味わうことができます。
聖メアリー教会 (St. Mary’s Church)
この教会は8世紀に建てられたアングロ・サクソン時代の建造物で、後にノルマン様式やゴシック様式の改築が行われました。石の彫刻や中世の墓碑が残されており、静寂と歴史を感じさせる場所です。
地域と観光の現状 (Location and Context)
バイブリーは、サイレンセスター(Cirencester) から北東へ約10kmの場所にあり、グロスターシャー州に属しています(よくオックスフォードシャーと誤解されますが、正式にはグロスターシャーです)。その美しさゆえに観光客が集中し、特に夏季や週末は混雑が問題となっています。それでもなお、バイブリーはイギリスの田園文化を代表する場所として訪れる価値があります。
行き方
鉄道でのアクセス:
- ロンドン・パディントン駅(London Paddington)からケンブル駅(Kemble)まで列車で約1時間半。そこからタクシーまたはサイレンセスター経由のバスでバイブリーへ(約18km)。
車でのアクセス:
- ロンドンから約2時間。M4を西へ進み、スウィンドン(Swindon)出口で降り、サイレンセスターを経由してB4425道路を北へ。村の中心部に無料および有料駐車場があります。
バスでのアクセス:
- サイレンセスターからバイブリーへ向かうローカルバスがありますが、週末は本数が限られるため事前に時刻表を確認してください。
旅行のヒント
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早朝または夕方 に訪れると観光客が少なく、写真撮影にも最適です。
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週末や夏のピークシーズンは避けるのがおすすめ。
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アーリントン・ロウの家は現在も居住者がいるため、撮影時は配慮が必要です。
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村に宿泊し、日帰り観光客が去った後の静けさを楽しむのも魅力的です。
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スワン・イン(The Swan Inn)からアーリントン・ロウまでの川沿いの散歩道は特に美しいスポットです。
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石畳が多いため、歩きやすい靴を履きましょう。
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天候が変わりやすいので、雨具を持参してください。
入場料:
- 村内の観光は無料です。アーリントン・ロウの散策も自由ですが、駐車場やトラウト・ファームには別途料金がかかる場合があります。
営業時間:
- 村は年間を通して自由に訪れることができます。カフェ、ショップ、トラウト・ファームなどの施設は通常 9:00~17:00頃 に営業しています(季節により変動あり)。