“東海道五十三次を庭園全体で表現した、阿蘇の伏流水と富士山型築山が美しい回遊式日本庭園。”
水前寺成趣園(Suizen-ji Park)は、回遊式庭園と築山を組み合わせた日本庭園で、園内を巡りながら多彩な景観を楽しめるよう設計されています。庭園の構成は、江戸時代に江戸(現在の東京)と京都を結んだ東海道五十三次を象徴的に表現しているとされています。
園内で最も象徴的な存在は、なだらかな曲線が美しい富士山を模した築山です。その麓に広がる池は、阿蘇山系の伏流水によって満たされており、水の清らかさは茶の湯に最適とされ、この地が選ばれた大きな理由のひとつでもあります。
水前寺成趣園は、1636年に熊本藩初代藩主である細川忠利公によって築かれ、その後、細川家の代々の藩主によって整備・拡張されてきました。園内には、古今伝授の間があり、もともとは京都御所にあった建物を1912年に移築したものです。現在は、庭園を眺めながら抹茶と和菓子を楽しむことができます。また、出水神社も園内に鎮座し、能楽や流鏑馬(やぶさめ)などの伝統行事が行われることでも知られています。
水前寺成趣園は、国の名勝および国の史跡に指定されており、熊本城と並ぶ熊本市屈指の文化・観光名所です。
行き方
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路面電車: 熊本市電「水前寺公園」電停下車、徒歩すぐ
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電車: JR熊本駅から市電またはバスで水前寺方面へ
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車: 熊本市中心部からアクセス良好、周辺に有料駐車場あり
旅行のヒント
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午前中は光が柔らかく、比較的静かに散策できます
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春と秋は特に景観が美しく、写真撮影にも最適です
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回遊路を一周することで庭園本来の構成美を楽しめます
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古今伝授の間での抹茶体験はおすすめです
入場料:
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大人(16歳以上):400円
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子ども(6~15歳):200円
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6歳未満:無料
営業時間:
年中無休
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8:30~17:00
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最終入園 16:30